頻尿
頻尿とは、すぐにおしっこがしたくなることをいう。はい、私は告白します。思い起こせば昔からずっと頻尿だったのだよ。長年の悩みだったけど今では治ったと思う。
日本泌尿器学会による頻尿の目安は、朝起きてから就寝までが8回以上。頻尿のときは「え!8回以上で頻尿だって?そんなばかな。それだったら余裕で頻尿だよ」と驚いていた。しかし今ではその回数をこえることはない。自分で意識して治したのだ。
なぜ頻尿になったか考えてみると、少しでも尿意を感じるとトイレに行く習慣があったからだ。外出しているときや、会社で過ごしているときは「長時間トイレに行けなくなるから、念のため行っておこう」「まだトイレに行かなくてもいいけど、いつ行けるかわからないから行っておこう」と思いトイレにいく。これをくりかえすと、膀胱が敏感になってしまって、ちょっとの刺激に耐えられない体になってしまうのだ。
会社へむかう通勤電車は一時間かかるときもあった。朝起きて何回トイレに行ったことだろう。通勤のときに行きたくなると困るからと心配になって、出がけの五分おきに二、三回は行っていたと思う。当然少ししか出ない。あのときはひどかった。会社に着いてからまっさきにトイレに行って用を足していた。
会社ではよくコーヒーを飲んでいた。一気にガブガブとは飲まず、ちびちびと少しづつ飲む。それでもやはりトイレが近くなってしまう。コーヒーには利尿作用があるのは、みんな知っているだろう。コーヒーの量はそれほど多くなくても、一時間に数回行っていたと思う。今思えばあまりに行きすぎだ。コーヒーで敏感な膀胱になってしまうと、コーヒーを飲まなくても、トイレが近くなってしまった。
映画館に行くときは、朝から水分を控えめにした。はじまる前、映画館のトイレにはとりあえず一回行き、はじまるギリギリにもう一回行っていた。
映画はたいてい午前中に見ていたが、まれにお昼を食べてから見るときもあった。このときのお昼のメニューにとても気を使う。なるべく水分をとらないように、食後のコーヒーは当然禁止で、食事中もほとんど水も飲まないようにしていた。それでも映画の途中でどうしようもなくトイレが近くなり、途中退場したこともあった。
今では映画を見ながら、カフェラテやジュース、水など飲むことができる。ちびちびと飲む。とてつもない進歩だ。ただしブラックコーヒーは無理。あれはほんとにトイレが近くなる。
頻尿を治す秘訣は、尿意を感じてもしばらく我慢すること。その時間をだんだんと長くする訓練をする。頻尿の場合、まだまだ膀胱の容量があるのに、すこしの尿でも敏感に感じてしまう。「さっき行ったばかりのに、また行きたい」というのは錯覚だ。トイレに行っても少しのおしっこしか出ないだろう。それではいけない。我慢することに体を慣らしていこう。
今でもそうだが、意外と我慢できるものだ。ふとトイレに行きたいと思っても一時間くらいは平気だったりする。おしっこ以外のことに注意を向ける。無理ないよう時間を伸ばしていけば、その気持ちもだんだんと薄れてくる。我慢するとはいっても、あまりに水分をいっぱいとって膀胱が爆発しそうなときは話は別、すぐにトイレに行こう。
夜中にトイレに行きたくなって目が覚める。いままで三回ほど起きていた。そのぶん眠りは浅くなるからそれも治したい。「寝るまえに二十分ほど足を高くしておくといい」と聞いたので実践した。寝るまえに寝床に入って読書の習慣があるので、ストレッチポールに足をあげておく。効果は抜群。三回が二回に減った。一度も起きず朝までぐっすり、というのは信じられないけど、そうなるといいなあ。