大根の生活感

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買い物かごから頭がにょきっと出ているネギは、生活感があるシンボルとして語られる。スーパーの袋にいれて持ち帰ろうとすると、背が高くおさまりが悪い。しかし考えてみるとそれほどネギは買わない。

ずでんと重くて長くて頼もしい大根はよく買う。いまなんか一本100円で売られている。買い物にはリュックサックを使っているが、チャックが閉まらず必ず大根の頭と葉の部分が出る。それを背負って歩いているのでまわりの人に大根を買ったことが丸わかりだ。「あ、あの人大根背負ってる」。

このあいだおじさんがレジの人に「切ってちょうだい」と言って、大根をふたつに切ってもらっていた。切ってもらえるのは知らなかった。しかしその後も切ってもらわず、あいかわらずリュックサックからはみ出し歩いている。

葉の部分は切り落とし水につけておく。こうして育てておくと料理のちょっとした彩りになるし、観葉植物のようで部屋の彩りにもなる。日中は陽の当たる窓辺に移動してあげる。ちょっとづつ伸びてきて食べる部分が増えるからかわいがっている。