コーヒー豆手帳

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コーヒーは苦く濃く熱いほどいい、そう思っていた。コーヒーミルを買う前までは。

焙煎したてのコーヒー豆を買い、挽きたてのコーヒーを飲むようになってからは、ほどよい酸味のあるコーヒーが好きになってしまった。冷めたコーヒーはまずいと言われるが、いやいや、本当においしいコーヒーは冷めてもおいしいのだ。最後の一滴までぎゅっと旨味のある味わいが楽しめる。以前は、熱々で湯気がたってふうふうして飲むのがいいと思っていたけれど、熱々だと味がよくわからない。だんだんと温度がさがってほどよい温度になると味がよくわかってくる。しかしもちろん熱さもおいしさのうちだ。寒空の下で飲む熱々のコーヒー。ふわりと湯気がたっている。冷えきった体がよろこぶ熱さはたまらない。

 

手挽きのコーヒーミルを買ってから、専門店でコーヒー豆を買うようになった。コーヒーの種類や淹れ方によって驚くほど味が変わる。当然、おいしいコーヒーが飲みたい。コーヒー豆は生鮮食品なので、なるべく焙煎したての新鮮なコーヒー豆が欲しい。前回のブログで書いたように、家の近くに自家焙煎コーヒー店が2件ある。最寄駅に1件、隣駅に1件。そういえば最近、家の近くに出来た自家焙煎のコーヒーのカフェで豆を買うこともできる。数駅離れた街でも自家焙煎のコーヒー豆を買った。試飲もできるのでアレコレ迷ってしまう。出かけるたび、その土地のコーヒー屋さんが気になってきた。

 

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コーヒー豆を買うたび手帳にラベルのシールを貼り付け記録する。ブルーの表紙に「GLOBAOL PASSPORT」の文字と地球のイラストが銀色で書かれている。家にずっとあったものを何気なく使ったのだが、コーヒー豆は世界中で生産されているし、世界を旅するように楽しめるから、これがコーヒー豆手帳としてぴったりふさわしいと思った。お店のHPを見て味の度合いを書き込む。香り、酸味、甘味、コク、苦味。気になった豆はネットで調べてみる。コーヒー豆と水の割合も手帳に書き込む。最近は自分好みの濃さがわかったので決まった分量になった。

 

ラベルのシールを数えてみたら9種類あった。すべてスペシャルティコーヒーだ。この間はじめてスーパーでブレンドコーヒーを買った。スーパーで買える豆として「小川珈琲店」が評判がよかったからだ。袋が少し膨れていたので新鮮だろうと思ったら、案の定、豆は膨らみ新鮮だった。味は飲みやすくおいしいし、いつものコーヒーより安く気楽に飲めるので気に入った。 

 

およそ二ヶ月間でこれだけの種類を買って飲んだからなかなかのペースだろう。全部は飲みきれないので冷凍庫に保存している。その日その時の気分によってコーヒーを選んで淹れている。これはちょっとした贅沢な気分。午前中に一杯、昼食後に一杯が日課になった。そういえば、よく飲んでいたコンビニコーヒーはすっかり飲まなくなってしまった。街に出かけていないせいか。これからもコーヒー豆手帳のラベルがたまっていくのが楽しみだ。