空腹

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空腹は最高の調味料という。空腹ならどんなものでもおいしく感じる。

 

たとえば断食後のおかゆ。いや、白湯だって滋味深く感じるだろう。遠足で食べたアルミホイルに包まれた手作りのおにぎり。みんなでキャンプに行って体を動かして、飯ごうで炊いたご飯とカレー。山登りをして頂上で食べるカップラーメン、コーヒーミルと豆を持参して作る挽きたてコーヒー。会社での仕事中にこっそり隠れてたべる小さな飴玉やチョコ。

 

はて、そういえばここ最近、空腹を感じたことがあっただろうか。

 

今は自宅で仕事をしているが、朝昼晩ご飯を食べ、午前午後の休憩に間食している。一年間、糖質制限をしていたがそれもやめ、白ご飯もふつうに食べている。昼は炊きたてのほかほかご飯を食べている。がまんするのはよくないと、はじめのころは一合たっぷり食べていたが、今はその欲も自然に落ち着き、適量になった。

 

もともと普通体重だったせいか、糖質制限しているときもやめたときも、長い目でみると体重は変わっていない。「今までの糖質制限は一体なんだったんだ」と拍子抜けしてしまった。

 

子供のころから1日3食ちゃんと食べていた。その規則正しい食生活は、一人暮らしになってからも変わらなかった。自炊して、朝は炊いたご飯を食べた。お昼には弁当を作って持参する。朝は食べない人も多いが、私には無理だ。お腹空いて仕事もできないでしょうと思ってしまう。それに朝ごはんを食べないと、朝のお通じもなくなってしまうから、どんなに朝早くてもご飯は食べた。

 

現在の朝ごはんは、目玉焼きトーストとコーヒー。食パンは六枚切りのライ麦パン。この定番メニューはもう何年も変わっていない。午前中の休憩になにかしら食べる。11時半をまわると「そろそろお昼の時間」となる。間食もしているからお昼になってもお腹はすいていない。けれども時間だから、いつもの習慣で食べる。これがまた、お腹が空いていなくでも普通に食べれてしまうのだ。

そもそも午前中の間食だって、お腹が空いて食べているわけではない。休憩で、なんとなくだ。時間に余裕があったり暇だったりすると、ついなにかをつまんでしまう。

 

体重はさほど変わっていないが、以前はなかった体の贅肉が気になる。最近「お腹がすいていないのに食べるのはいかがなものか」と思っていた。

 

最近仕事が忙しかったので、これはいいタイミングと思い、お腹が空くまで食べるのはやめ、何時にお腹がすくか実験してみた。7時の朝ごはんは食べる。ブラックコーヒー片手にずっと仕事を続ける。なにか食べたくなるときは疲れて集中力がきれたときだ。お腹に注意を向けると、お腹が空いているわけではない。

 

季節柄、のどが乾くので、水は何回にも分けてたっぷりと飲む。コーヒーを飲む。ミントのキシリトールガムを一粒食べる。それだけで「なにか食べたい欲」がなくなる。それでも何か欲しいときは、バナナ牛乳や野菜ジュース、豆乳を飲んだり、グレープフルーツやヨーグルト、アーモンドなど軽いものを食べると満足する。

 

そうやっていると15時前くらいに、お腹になにか感じるものがある。ここでやっと納豆を食べる。夕食は少なめの量にする。それであくる朝はお腹空いているのかというとそんなことはない。まだ数日しか試していないが、それぶん体は軽くなっている。あまりエネルギー不足だと立ちくらみがするので、体の調子をみながら。

 

「時間だから、習慣だから食べる」ではなく「お腹が空いたら適量食べる」をしばらく続けてみようと思う。今までしっかり3食プラス間食していたのはなんだったんだ。そりゃ贅肉つくわな。

 

 

 

「空腹」こそ最強のクスリ

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