15分の散歩と鳩の消滅

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GW連休の最終日、外出の用事はないから家に閉じこもったままだった。午後から雨降りの予報でずっと曇り空だった。お昼には鶏の炊き込みご飯とたっぷりと作りたらふく食べた。

雨が降ってくる前に少しだけでも散歩しよう。昨日まで半袖の暑さだったけど今日はうっすらと寒い。部屋着にさっと上着をはおり、マスクをして玄関を出た。一階まで非常階段を降りる。ひっそりとした階段を一段一段降りる。誰もいないからマスクを外してみる。外の空気は新鮮で肺の中に入れると気持ちがいい。再びマスクをして地上へ出る。

 

家の周り、たかだか15分程度の散歩だ。ひんやりとした空気が心地よい。なるべく体を動かしてリフレッシュしたいから、歩幅を大きくぐんぐんと進む。いつもの知っている風景だと思ったけど、新しい発見があった。

 

道路のわきには、黄土色になった枯れた葉っぱがもっこりと一箇所にたまっていた。もう枯葉がある季節だったのか。枯葉は秋だけではなかったのか。大きな建物の外の柵から、赤い葉っぱがいくつも飛び出している。全体の葉っぱは緑なのに葉先30センチほどが赤くて鮮やかだ。

80円から、という自動販売機が目に入った。こんなのあったっけ。いや、今まで目に入ってなかった。近づいてみると、80円は冬用の「ほっとレモン」(数日後もう一度確認したら「ぽっかぽかレモン」だった)の小さめペットボトル、小さい缶コーヒーがあった。残りは100円と安い。少し歩くとまた自動販売機があるが、こちらは130円と150円だ。普段からよく見ておかないと損か得かの分かれ道。

空き地には緑色の雑草がふわふわと生い茂っていて目に留まった。新鮮でみずみずしい景色だ。カメラを持ってくればよかったなと思った。でも手ぶらの散歩は一期一会のいい出会いだからそれがいい、とも感じた。財布なしスマホなしカメラなし、自由このうえない。

空を眺めると淡いグレーの空が一面に広がっている。太陽の姿は見えない、全体的に明るめの13時すぎの空だ。これから雨が降るようだがまだ雨のにおいはしない。鳥はまだ安心している。

 

家が近づいてきたら少しだけ走った。楽な部屋着だしウオーキングシューズを履いているので軽快だ。今日はジョギングをしていなかったので、少しだけ走りたくなる。

もう家のそば、ちょっとした原っぱまできた。昨日まであった鳩の死骸がなくなっている。数日前から見かけていたけど、体が食べられていて、日が経つほどに胴体の骨と羽だけになっていた。じっくりと見ていないがたぶん頭もなくなっていたと思う。おそらく野良猫が食べたのだろうか。たまに夜中に野良猫の喧嘩するような、威嚇するような鳴き声が聞こえていた。死骸はいったいどこに消えてしまったのだろうか。まさか骨と羽も食べるのだろうか。それとも誰がが捨ててくれたのだろうか。

 

家の敷地内へ入り最後の仕上げ、階段を上がっていく。5階までたどりついた。外の空気を吸いながら歩いてリフレッシュできた。体があたたまって、部屋の中に入ると暑い。思わず服を脱ぎ扇風機の風にあたる。ちょっと気だるい気分が変わり、心にも爽やかな風が吹いた。

 

ハト29 No.6299

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  • メディア: おもちゃ&ホビー
 
鳩サブレー 鳩妻鏡(ハトミラー)

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