ストックフォトではこんな写真が売れる〈旅行編〉実際に売れた写真を公開。
前回は「ストックフォトは稼げるのか。3年3ヶ月の売上を大公開。」を書いた。
今回は「何を撮ればよいのか」をテーマに、具体的に写真をあげてみよう。
さてどのような写真を選ぼうかと見ていると、さまざまなジャンルがある。「旅行」「日常」「イベント、行事」「季節物」「背景素材」「部屋のなかで撮れるブツ撮り」「こんな写真も売れた」などなど、かなりの種類がある。それぞれ分類別にわけて記事を書くことにする。今回は「旅行編」をご紹介。
- 1.青函連絡船の八甲田丸(青森県青森市)
- 2.種差海岸(青森県八戸市)
- 3.八甲田山ロープウェー(青森県青森市)
- 4.恐山霊場(青森県下北半島)
- 5.猊鼻渓(岩手県一関市)
- 6.積丹岬・島武意海岸(北海道積丹町)
- 7.鳴門の渦潮(兵庫県南あわじ市 鳴門海峡)
- 8.十和田湖(青森県十和田市)
- 9.旅行先での食べ物
- 10.〈旅行編〉まとめ
1.青函連絡船の八甲田丸(青森県青森市)
▲売上枚数:5枚
▲売上枚数:2枚
青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸(青森県青森市)。青函トンネル開業により青函連絡船が廃止になった後、海上博物館として利用し保存している。下の写真は、縦に伸びる線路を活かし縦構図で撮影。黄色の船体に青空が映えていた。
2.種差海岸(青森県八戸市)
▲売上枚数:7枚
▲売上枚数:3枚
▲売上枚数:3枚(葦毛崎展望台)
▲売上枚数:3枚
▲売上枚数:1枚
▲売上枚数:1枚
種差海岸(青森県八戸市)。太平洋に面する海岸で、三陸復興国立公園内にあり国の名勝に指定されている。一面に天然の芝生がおいしげっている。かなり広いのでゆったりと過ごすことができる。種差海岸にある葦毛崎展望台にも足を伸ばしてみた。
▲登録しているバリエーション写真。すすきを手前に持ってきたり、岩や青空をメインにしたり、色々と撮っておこう。
3.八甲田山ロープウェー(青森県青森市)
▲売上枚数:5枚
▲売上枚数:2枚
八甲田山ロープウェー(青森県青森市)。山麓駅から山頂公園駅までの乗車区間、四季折々の大自然を堪能できる。すれ違うロープウェーを撮りたいので、窓際のいい位置を確保したい。「ロープウェー乗り場」も需要があるだろうと思ったらやはり売れた。人がいなくなるまで待って撮影。
▲登録しているバリエーション写真。上2段はロープウェー山頂駅を降りた標高1300mの高地に広がる「田茂萢湿原」。「北八甲田山登山道の道案内」の看板も撮影。
4.恐山霊場(青森県下北半島)
▲売上枚数:4枚(菩提寺)
▲売上枚数:3枚
▲売上枚数:3枚
▲売上枚数:3枚(水子供養)
▲売上枚数:2枚
▲売上枚数:2枚
▲売上枚数:1枚(大師堂)
▲売上枚数:1枚
▲売上枚数:1枚
▲売上枚数:1枚
恐山霊場(青森県下北半島)。むき出しの岩肌、あちらこちらで硫黄の匂いがたちこめる。深く澄みわたる宇曽利山湖、積み石、水子供養の風車。今まで見たこともない異様で神秘的な風景だった。死ぬまでにもう一度行ってみたい。霊場はかなり広く見所がたくさんあるので、かなりの枚数を撮った。実際にさまざまな場面の写真が売れている。
5.猊鼻渓(岩手県一関市)
▲売上枚数:3枚
▲売上枚数:2枚(毘沙門窟)
▲売上枚数:1枚
▲売上枚数:1枚(凌雲岩)
▲売上枚数:1枚(凌雲岩)
▲売上枚数:1枚(カルガモ)
▲売上枚数:1枚(船と鯉)
▲売上枚数:1枚(猊鼻渓の鯉)
▲売上枚数:1枚(看板)
▲売上枚数:1枚(乗船場)
▲売上枚数:1枚(砂鉄川と橋梁)
▲売上枚数:1枚(小婦岩と壮夫岩と船)
猊鼻渓(岩手県一関市)。砂鉄川沿いに高さ50mを超える石灰岩の岸壁が2kmにわたって続く渓谷。船頭さんつきで舟下りを楽しめる。似たような岩肌があるが、それぞれに名前がついていて、それぞれの場所で船頭さんが名前を教えてくれる。鯉やカルガモが餌欲しさに付いてくる(餌は100円で販売)。船頭さんは歌がうまく、ゆったりと流れる船からの景色は美しく風情がある。乗船場や、乗船場から少し離れた橋梁も撮影。
6.積丹岬・島武意海岸(北海道積丹町)
▲売上枚数:1枚
▲売上枚数:1枚
積丹岬(しゃこたんみさき)・島武意海岸(しまむいかいがん)(北海道積丹町)。積丹半島の最北端にあり、日本の渚百選に選ばれている島武意海岸。積丹ブルーの海が美しい。日本にこんな色の海があったとは驚きだ。エメラルドグリーンと深いブルーの色合いが鮮やかだが、レタッチはしていない。本当にこの色合いだった。
7.鳴門の渦潮(兵庫県南あわじ市 鳴門海峡)
▲売上枚数:1枚
▲売上枚数:1枚
▲売上枚数:1枚
鳴門の渦潮(兵庫県南あわじ市 鳴門海峡)。渦の大きさは世界最大級。観潮船に乗りみごとな大渦を見ることができた。船で移動するのでつぎつぎと景色が変わる。大鳴門橋をメインに、右に配置したり左に配置したり。海面をメインにして撮ったり。
8.十和田湖(青森県十和田市)
▲売上枚数:2枚
人々のシルエットをメインに撮影。ありがちな風景写真と差別化をした。
9.旅行先での食べ物
▲売上枚数:1枚
青森県「弘前市のアップルパイ」。いろんな種類があり、あまりに美味しかったので2種類食べてしまった。
▲売上枚数:1枚
▲登録しているバリエーション写真。コーヒーと一緒に。
▲売上枚数:1枚「ホテルの朝食バイキング(糖質制限)」
朝食バイキングは旅行の楽しみだ。糖質制限が流行っているので主食をいれずに撮影。
▲売上枚数:1枚「ホテルの朝食バイキング」こちらは「ご飯」あり。
▲売上枚数:1枚「北海道のスープカレー」
スパイスたっぷりのさらさらカレーに、ゴロゴロの大きなチキンと北海道野菜。サフランライスと一緒に。
▲最近登録した「売店のソフトクリーム」
旅先でよく見る光景。みなさんも食べるのでは。
「さぁ今日はなにを食べようか」。旅先での特産物はやはり楽しみだ。旅の思い出に記念撮影をしてしまう。
ストックフォトに登録するにあたって注意点がある。著作権侵害にならないように、店名やロゴ、特定されるような特徴的な料理の写真は避ける。なお、お店で出す料理には著作権はない。
10.〈旅行編〉まとめ
旅行はストックフォトに絶好のチャンスだ。日常で味わえないたくさんの被写体にあふれている。アングルを変えたり縦位置、横位置と変えて、バリエーション違いを撮ろう。
観光地はもちろん、そのまわりの被写体にも目を配ってみよう。ストックフォトで需要があるのは、なにも有名どころだけではない。誰も目を向けないような何気ない風景、目立たない被写体もこぼさず撮影しておこう。意外な写真が売れたりする。近所とちがって何度も行くことはできないから、ここぞとばかりに撮りまくろう。もちろん一番大切なのは旅を純粋に楽しむ心だ。そうすればおのずと撮影にも張り合いがでて、楽しく撮影ができいい写真が撮れる。
いざストックフォトに登録しようとすると、その場所の地名がわからない時がよくある。その場所で観光案内図や看板を撮っておくと、後でも地名がわかり便利だ。パンフレットには詳細が書いてあるのでもらっておこう。タグ付けするときに便利だ。
私のポートフォリオ photo 34 写真、画像、アセット | Adobe Stock
写真で稼ごう 【撮り方編】 ~ストックフォトサービスで役立つ撮り方・売り方・レタッチまで 写真を売るための10のルール~
- 作者:LOCUS. AND WONDERS.
- 発売日: 2010/02/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)